プロローグ

「うわーっ、やっぱりフラちゃったー!!」
メールを見るなり、俺は叫んでしまった。
メールには「最近は自分の事が忙しくて暫く連絡出来ません。貴方には私よりももっと相応しい人が居ると思います。今までありがとうございました。お幸せに」という内容の事が書かれていた。
当時、俺には仲良くしてくれた女性がいた。
美人で性格もよく、俺みたいなオッサンと遊んでくれるのが不思議なぐらい、いい女性だった。
最近はメールしても返信がなく距離を取られるな、と薄々は感じていたが、分かっていたとはいえ直接言われるとショックは大きかった。
メールに返信をしてみたが当然返信はなく、数日間落ち込んでいたが、このままではいけないと思い、新たな出会いを探す事にした。
次こそは上手く付き合いたいという思いと、自分はどういう出会いが成功する確率が高いのか?と思い、自己分析から始める事にした。
常々気になっていたのだが、人と会話が弾まないから俺は自分はコミュ障なのではないか?という思いが常々あり、Googleでコミュ障判断出来るサイトを探してみた。
「貴方は重度のコミュ障です。改善は難しいので開き直って寡黙キャラで生きていくべき」的な結果が。
「やっぱり俺は人として終わってるのか。コミュ障でも出会える可能性は何だろう?」と考えた時にネット婚活が頭に浮かんだ。
またGoogleで検索して出てきた婚活サイトに登録してみた。
そして女性を検索すると「私は発達障害です。それでもいい人お願いします」という結果が出てきた。
発達障害って何だろう?合わなければ連絡止めればいいだけだから取り敢えずアプローチしてみるか」と思って、その女性にメールを送ってみた。
この時点では、本当に軽い考えだったのに…。